パノラマの周辺

スイングレンズは使いようによっちゃ強烈なデフォルメ効果が出るって話は何度もしていると思うのですが、デフォルメ効果についての意味だとか意義だとかって話はこの際どーでもいいので置いといて、ここでは歪んだパノラマ写真の一つの見方についてお話したいと思います。

写真展でも写真集でも写真サイトでも、普通に写真を見るときはまず全容が見渡せる距離を取って写真を見ますよね。そして、特に写真展なんかではどんどん近づいていってトーンやら粒子やらのディテールを見たり、どんどん離れていって全体の構成を確認したりと色々な距離を取って見たりします。

もちろん、ここに掲載したようなリアルパノラマ写真をこの方法で見ても一向に構わないのですが、ちょろっと見方を変えると結構面白いことができます。上で説明した方法というのは、写真を見るときの画角がどうであれ中心視野でしっかり部分を見ていくというのが大前提なのですが、文字通り見方を変えて周辺視野でぼんやり全体を見てみるとどうでしょう。つまり、写真にグッと近づいて中央付近の気になる対象をジッと見て、視点をソコに固定したままで、周辺に注意を傾けてぼんやり周りを見るんです。するとアラ不思議、歪んだパノラマ写真の違和感が消え、さらには妙な臨場感を感じることができませんでしょうか。

そもそも人間の視覚で解像度が高いのは中心窩(ちゅうしんか)近傍に限られているため、周辺の視野ではぼんやりとしか見えず、正確な形の認識を行うことはできません。でも、周辺に注意を向けてボケた周辺視野で無理やり全体像を捉えようとすると、何か頑張っちゃうんですな(笑)。

  • 2004年11月27日 市川
  • FUJIFILM NEOPAN 100 ACROS
  • FUJIFILM SUPER PRODOL (6-9rolls 21℃ 4'30")
  • EPSON GT-9700F
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